男女の垣根を越えたファッションブランドblurorange(ブローレンヂ)
6月3日東京大学の安田講堂にて、男女のファッションの未来を考えるファッションシンポジウムが開催されました。
このシンポジウムは、「女性装」で知られる東大東洋文化研究所の安冨歩教授、丸井グループ、そしてファッションブランド[blurorange]さんが企画し、ジェンダーによる差別やファッションの在り方を考えるものです。
[blurorange]さんは、
「性別を問わずかわいい服を着たい」
「既存のレディース服が入らない」
と、悩む人たちのために誕生した”メンズサイズのかわいい洋服”を提案するブランドとして、代表の松村智世さんが立ち上げられました。
今回、このシンポジウムでファッションショーを行うということで、テラオエフに縫製の依頼が舞い込んできました。
ブローレンヂさんインスタグラム
https://www.instagram.com/p/BiZy6fLAJOK/?taken-by=blurorange.jp
一筋縄にはいかない、ジェンダーと縫製
3月、弊社にODMの依頼で電話が入りました。
「男性用のワンピースを作って欲しい」
半世紀近く、レディース、メンズファッションの縫製にかかわってきた弊社でも、これは初めての依頼でした。
さらに3ヶ月後にはファッションショーのイベントが待っているという、緊急の内容でした。
弊社パタンナーも初めての試みに少し不安を感じたようですが、長年縫製に携わってきた私たちだからこそできる仕事であると、引き受けることにしました。
弊社の新人営業担当が、一緒に問屋街まで生地選びに回り、何度も打合せや修正を重ね、より良い形に近づけていきました。
いつも女性スタッフがトルソーになってシルエットを確認することはありますが、今回は男性スタッフが何度も試着。
数字上はきれいなラインが出るはずなのですが、男性の骨格で着るときつく感じたり、きれいに見えないという問題もありました。
何度も修正を重ね、何とか6月3日のファッションショーに間に合うことができました。
安田講堂にテラオエフのスタッフがまさかの登壇
[blurorange]さんからは、製品の仕上がりにもご納得いただけ、大変感謝していただきました。
「是非、東京大学でのファッションショーを見てください」
と、お声を掛けていただき、いざ東京まで。
会場は、女優の木内みどりさんが司会をし、スターダストプロモーションの俳優さんもモデルとして参加し、とてもに華やかなショーとなっていました。
ファッションショーを振り返りながら感想を語り合う中、なんと[blurorange]の松村さんより、弊社スタッフに声が掛かり舞台へ促されました。
1000人近く見守る中、舞台へ上がる弊社の営業マン。
従来の常識では取り組めない、パターンや縫製についての在り方をアパレル会社での視点で語らせていただきました。
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安田講堂に登壇し、縫製についての苦労話を語る弊社営業マン(@k12owoさんインスタグラムより画像引用)[/caption]
このシンポジウムは各メディアからも注目され、テレビや新聞において報道されました。
性の垣根を越える挑戦 安田講堂でファッションショー-毎日新聞
東大安田講堂で初のファッションショー 体型や性別の「切り分け」を超えて-J-CASTニュース
「ファッションは自由に楽しんでいい」 東大で”男女の垣根”を越えるファッションショーを開くわけ-ハフポスト
東大安田講堂で初のファッションショー、性別を超えたファッションを考える-FASHION NETWORK
多くの皆様から拍手をいただき、弊社もファッションとジェンダーの理解を深める一助となれたことで、未来のアパレル縫製会社として奮起できる仕事となりました。 ]]>